数々の音楽メディアで活躍する評論家の杉田宏樹が、
トップアーティスト達の映像作品をご紹介します。
Jazz on The Scene / 復活!リターン・トゥ・フォーエヴァー~ ライヴ・アット・モントルー 2008
杉田宏樹
初来日から40年。その音楽活動が常にジャズ・シーンで話題を呼ぶ重要人物がチック・コリアである。このところ毎年のように日本のファンの前でパフォーマンスを披露してくれるチックは、益々親日家のイメージを強めていると言えよう。一昨年の東京公演を収めたライヴ・アルバムのリリースと、それを受けて昨年4月に日本武道館で実現したチック&上原ひろみのデュオは、ジャズ以外の音楽ファンにも大きくアピールしたのだった。
今年に入ってからはジョン・マクラフリンとのダブル・リーダーによる“ファイヴ・ピース・バンド”でクラブ公演を行い、連日満員の大盛況。かつてマイルス・デイヴィスの歴史的な名盤『ビッチェズ・ブリュー』で共演した2人が、40年を経て同じステージに立っているシーンは、特に長年のファンに深い感動をもたらした。彼らは昨年秋のヨーロッパ・ツアーで大反響を巻き起こしており、その興奮が日本でも再現されたというわけである。
今年に入ってからはジョン・マクラフリンとのダブル・リーダーによる“ファイヴ・ピース・バンド”でクラブ公演を行い、連日満員の大盛況。かつてマイルス・デイヴィスの歴史的な名盤『ビッチェズ・ブリュー』で共演した2人が、40年を経て同じステージに立っているシーンは、特に長年のファンに深い感動をもたらした。彼らは昨年秋のヨーロッパ・ツアーで大反響を巻き起こしており、その興奮が日本でも再現されたというわけである。
チック~マクラフリンのリユニオンに先立って、チックはもう1つの再会プロジェクトに取り組んでいた。70年代のクロスオーヴァー/フュージョン・シーンを牽引したリターン・トゥ・フォーエヴァー(RTF)だ。水面を飛行するカモメをあしらったジャケットが印象的なデビュー作がセンセーションを呼んだRTFは、その後メンバー・チェンジを重ね、74年からチック+アル・ディメオラ+スタンリー・クラーク+レニー・ホワイトの4人編成で始動。ギターとキーボードを前面に出したロック色の濃いエレクトリック・サウンドで、さらに人気を拡大した。
83年に一度再結成した彼らは、四半世紀を経た昨夏に欧米で本格的なツアーを行い、今春その時の模様を収めたCDとDVDをリリース。『復活!リターン・トゥ・フォーエヴァー~ライヴ・アット・モントルー2008』は、それぞれの楽器を代表する凄腕メンバーのテクニックも見所な、迫力満点のパフォーマンスが堪能できる映像作品だ。ヨーロッパ最大のジャズ祭から生まれた、最新の極上DVDである。
復活! リターン・トゥ・フォーエヴァー~ライヴ・アット・モントルー 2008
アーティスト:リターン・トゥ・フォーエヴァー
DVD(1枚組)
価格:3,990 円
発売:2009/04/22
商品番号:YMBA-10007
フォーマット、収録時間:1DVD、149分、DTS & Dolby 5.1/PCM Stereo、16:9、日本語解説
チック・コリア率いる伝説のグループ、リターン・トゥ・フォーエヴァーの再結成を収めた内容で、これがグループ初となる映像作品。本編は2008年モントルー・ジャズ・フェスティヴァル、ボーナス部は同年同月のフロリダでのライヴ・パフォーマンスを収録。スタンリー・クラーク、アル・ディ・メオラ、レニー・ホワイトという黄金期といわれる第2期のラインアップにより、大ヒット・アルバム『浪漫の騎士』からのナンバーを中心に、エレクトリックとアコースティックのグラデーションも鮮やかに、繊細でいてド迫力な演奏を展開。超絶といわれるメンバーのテクニックも存分に堪能できる。
杉田宏樹略歴
音楽評論家。1960年東京生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。「スイングジャーナル」ディスクレビューアー、朝日新聞社「ジャズストリート」のレギュラー執筆、衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」パーソナリティ等、ジャズ関係の仕事を多角的に展開。著書は「ビル・エヴァンス・ディスコグラフィー」、「ヨーロッパのJAZZレーベル」「ジャズ魂」など。ジャズ・ディスク大賞選考委員。ミュージック・ペンクラブ・ジャパン会員。